薬学部6年生の勉強法|卒業試験と薬剤師国家試験を両立する対策

CES薬剤師国試予備校|薬学部 学年別の勉強法ガイド

この記事の結論

薬学部6年生の勉強は、大学の卒業要件と自分の受験回の国試情報を確認し、共通する弱点補強と、それぞれの試験に必要な準備を組み合わせることが基本です。模試の総得点だけで判断せず、誤答の原因と時間配分まで見直しましょう。

  • 第112回薬剤師国家試験は2027年2月20日(土)・21日(日)。出願は2027年1月4日〜14日
  • 卒業見込みで出願した人は、卒業証明書を2027年3月15日(月)14時までに提出(届かないと受験は無効)
  • 合格基準は総得点・必須問題・禁忌肢の3条件。第111回は426点以上(686点満点)
  • 模試は得点・分野・誤答原因・時間に分けて分析する

本記事は薬剤師養成を目的とする6年制薬学課程の学習ガイドです。履修時期、試験、進級・卒業要件は大学と入学年度で異なります。所属大学の最新案内を優先してください。学習手順や週間計画は本記事の提案であり、大学共通の必須手順ではありません。

薬学部6年生の学習で優先したいこと

卒業要件と国試の受験手続きを、最初に確認する

卒業に必要な単位、卒業試験、研究・論文、提出物などは、大学の規程で確認します。国試の受験資格、申込方法、必要書類、期限は厚生労働省と大学の最新案内に従ってください。第112回は2027年2月20日(土)・21日(日)に実施され、出願期間は2027年1月4日から14日までです。卒業見込みで出願した人は、卒業証明書を2027年3月15日(月)14時までに提出する必要があり、提出がない場合は受験が無効になります。日程の詳細は第112回薬剤師国家試験の日程・出願でまとめています。

6年生の主なスケジュール(第112回薬剤師国家試験)大学ごとの卒業試験の後、2027年1月4日から14日に出願、2月20日・21日に国家試験、3月15日14時までに卒業証明書を提出、3月25日14時に合格発表という流れ。秋〜冬卒業試験・卒業研究(大学による)時期・回数・判定方法は所属大学の規程で確認1/4〜1/14国家試験の出願郵送は1月14日の消印まで有効2/20・2/21第112回薬剤師国家試験試験地は全国9か所3/15 14時卒業証明書の提出(卒業見込みの人)期限までに届かないと受験は無効3/25 14時合格発表厚生労働省が発表
図1 第112回の日程(2027年)。卒業試験の時期は大学によって異なります

卒業試験と国家試験は、目的や評価方法が同一ではありません。「卒試の方が必ず難しい」「国試の問題だけ解けば卒業できる」と決めつけず、各試験の範囲と条件を確認します。研究や提出物の準備時間も、試験対策と同じ予定表で確保しましょう。卒業試験の進め方は卒業試験対策で解説しています。

模試は、得点・分野・誤答原因・時間を分けて見る

模試を受けたら、総得点に加えて、分野別の理解と誤答原因を確認します。「知識不足」「知識はあるが使えない」「読み違い」「時間不足」などに分けると、次の行動が決まります。迷って正解した問題も、根拠を説明できなければ復習対象に含めてください。

模試の誤答を4つの原因に分ける模試の誤答を、知識不足、知識はあるが使えない、読み違い、時間不足の4つに分け、それぞれ確認することと対策を示した図。知識不足確認:用語や基本事項を説明できるか対策:基本事項へ戻り、短い問題で再確認使えない確認:条件と知識を結び付けられたか対策:判断の根拠を一行で書いて演習読み違い確認:否定語・単位・選択数を見たか対策:解答手順を決め、条件に印をつける時間不足確認:どこで止まり、何分かかったか対策:時間を計った演習で配分を練習
図2 「迷って正解」も含めて分類すると、次の一週間の課題が決まる

一回の成績だけで結果を予測せず、複数回の学習記録から改善を確認します。順位や偏差値の上下に反応して教材を入れ替える前に、基本事項の取りこぼし、苦手分野の偏り、解答時間を見直しましょう。復習の手順は模試で点数が上がらない原因と復習の手順も参考にしてください。

弱点補強は、基本事項と問題演習を往復する

問題が解けないときは、解説を読んで終わらせず、関連する用語や仕組みを資料で確認します。その後に資料を閉じて説明し、類題で使えるかを試してください。既に解ける問題だけを繰り返す場合も、苦手な難問だけに偏る場合も、復習の配分を見直す必要があります。

卒業試験と国試で共通する内容はまとめて復習し、大学独自の評価範囲や国試の受験回に対応する内容は別に確保します。国試の出題・合格基準は受験回の公式案内で確認し、過去の点数や非公式の予想だけを目標に固定しないようにしましょう。

時間を計った演習と、説明する復習を組み合わせる

時間演習では解答だけでなく、迷って止まった問題と見直しの時間を記録します。解き進め方やマークの確認も含め、公式の試験案内に合わせた準備をしてください。演習後は、時間不足なのか、知識があいまいで迷ったのかを分けて修正します。

直前期は新しい教材を増やし続けるより、誤答記録と基本事項の確認を中心に量を調整する方法があります。睡眠や食事を削る予定は続けにくく、学習の確認も雑になりがちです。体調面の不安がある場合は大学の支援窓口等へ相談し、無理な計画を見直しましょう。

国家試験の合格基準を確認する

薬剤師国家試験は、総得点だけでなく必須問題と禁忌肢の条件もすべて満たす必要があります。第111回の合格基準は次のとおりでした。総得点の基準は相対基準のため、受験回ごとに変わります。必須問題の科目別基準については足切りとは?必須問題・科目別基準と対策で詳しく解説しています。

第111回薬剤師国家試験の合格基準(3条件)第111回の合格基準は、総得点426点以上(686点満点)、必須問題で配点の70%以上かつ各科目30%以上、禁忌肢問題の選択数2問以下の3条件をすべて満たすこと。条件の内容ポイント総得点426点以上(686点満点)相対基準のため受験回ごとに変わる必須問題配点の70%以上かつ各科目30%以上物理・化学・生物は合わせて1科目禁忌肢選択数2問以下数より、危険な選択肢を見抜く力を優先第112回の基準は合格発表時に厚生労働省が公表
図3 3つの条件をすべて満たして合格(第111回の基準)

第111回の合格率は全体で68.49%(受験者12,774人、合格者8,749人)、新卒者では86.25%でした。新卒者は既卒者より合格率が高い傾向にあるため、6年生のうちに卒業と国試合格をそろえる計画が大切です。

出典:厚生労働省「第111回薬剤師国家試験合格基準及び正答について」「第111回薬剤師国家試験の合格発表」。

卒業試験と国試の準備を分けて整理する

準備するもの 確認先 予定に入れる作業
卒業要件・学内試験 履修規程・大学の担当窓口 試験、研究、提出物の準備
国試の資格・手続き・基準 厚生労働省・大学の案内 書類、申込、受験回の情報確認
共通する学習課題 演習記録・授業資料 弱点補強、類題、時間演習

一週間の学習計画例|理解度と大学の予定に合わせる

  1. 週の初めに学内期限と国試準備を確認し、弱点を選ぶ。
  2. 基本事項を復習して、関連する問題を自力で解く。
  3. 時間を計った演習で迷いと時間配分を記録する。
  4. 週末に誤答の変化を確認し、研究・体調も含め翌週を調整する。

例えば平日の復習は苦手分野の基本事項と類題に絞り、まとまった時間に時間演習を置きます。卒業試験が近い週は学内範囲の比重を上げるなど、締切に合わせて調整してください。固定の勉強時間を守ることより、必要な課題が進み、誤答が修正されているかを確認します。

架空の学習相談例

学生:模試の点数が変わらず、勉強を増やすべきか迷います。

講師:誤答の原因と、迷って正解した問題を確認しましょう。

学生:知識不足より、似た選択肢の判断で時間がかかっています。

講師:比較する復習と時間演習を組み合わせ、次回の変化を見ます。

※事例・会話は学習方法を説明するための架空例です。実際の受講生の体験談ではありません。成績・合格を保証するものではありません。

まとめ|今週の課題を一つ決めて進める

6年生は、卒業に必要な条件、国試の公式情報、現在の弱点を分けて整理することから始めましょう。基本事項の復習、問題演習、時間配分の確認をつなぎ、研究や体調に合わせて調整します。今週は、繰り返している誤答原因を一つ選んで修正してください。

薬学部6年生の勉強でよくある質問

Q1. 卒業試験と国試は同じ対策でよいですか?

共通する知識はまとめて復習できますが、範囲・評価・要件は異なります。それぞれの準備を確認してください。

Q2. 模試の判定だけで合否を予測できますか?

一回の判定で確定はできません。分野別の理解、誤答原因、時間配分を確認し、学習を調整します。

Q3. 国試の合格点は前年と同じですか?

総得点は相対基準のため、受験回ごとに変わります。第111回は426点以上(686点満点)でしたが、受験回の公式な合格基準と発表を確認してください。

Q4. 直前期に新しい問題集を増やすべきですか?

現在の不足と目的から判断します。まず誤答記録や基本事項を確認し、教材を増やすことを目的にしないようにしましょう。

Q5. 卒業見込みで出願した場合、何に注意しますか?

第112回では、卒業証明書を2027年3月15日(月)14時までに提出する必要があり、提出がない場合は受験が無効になります。大学の担当窓口と厚生労働省の案内で確認してください。

理解度確認テスト10問

記事の要点を確かめるセルフチェックです。各問を開くと答えを確認できます。大学の成績評価や標準化された学力検査ではありません。

問1 第112回薬剤師国家試験の試験日は?

答え:2027年2月20日(土)・21日(日)です。

問2 第112回の出願期間は?

答え:2027年1月4日〜14日です。

問3 卒業見込みで出願した人の卒業証明書の期限は?

答え:2027年3月15日(月)14時です。

問4 卒業要件の確認先は?

答え:大学の規程・担当窓口です。

問5 卒試が必ず国試より難しいと言えますか?

答え:一律には言えません。範囲と評価を確認します。

問6 模試の総得点以外に見るものは?

答え:分野、誤答原因、所要時間です。

問7 迷って正解した問題は?

答え:根拠を説明できるか確認します。

問8 国試の合格基準の3条件は?

答え:総得点、必須問題(全体70%以上かつ各科目30%以上)、禁忌肢です。

問9 時間演習で記録するものは?

答え:迷った問題と解答・見直しの時間です。

問10 前年の合格点だけを目標にしてよいですか?

答え:受験回の公式基準を確認します。

今の課題を整理し、次に取り組む学習を決めませんか

CES薬剤師国試予備校では、薬剤師・専門講師による完全マンツーマン指導と、独自の学習管理ツールを使った計画・進捗管理で、診断→選択→計画→実行→確認→改善の「Act個別学習メソッド」に沿って学習を支えます。福岡校への通学と双方向オンライン授業から選べ、全国から受講できます。公認心理師による学習カウンセリングで、不安や焦りが続くときの相談もできます。

相談の際は、学年、目標の試験日、成績表、つまずいた問題をお知らせください。

電話受付:月〜土 8:30〜22:00/日・祝 10:00〜18:00 国家試験対策コース(5年生〜既卒生)を見る 受講料を見る

参考資料

制度や教材の確認先を以下にまとめます。勉強の進め方・配分・記録方法は本記事の学習提案で、公式機関が指定する唯一の方法ではありません。

執筆・編集:CES薬剤師国試予備校 講師チーム

監修:岩崎 陽一(株式会社アクト 代表取締役)。医療系の受験・進級・国家試験対策の指導に30年以上携わり、CES薬剤師国試予備校をはじめとする医療系予備校を運営。

最終更新日:2026年10月30日(情報確認日:同日)。制度・日程・学内条件は各公式案内と所属大学の最新案内でご確認ください。運営:株式会社アクト