薬学部5年生の勉強法|実務実習の振り返りと国試につながる復習

CES薬剤師国試予備校|薬学部 学年別の勉強法ガイド

この記事の結論

薬学部5年生の勉強は、実務実習での経験を振り返り、分からなかった内容を基礎知識へつなぎ直すことが中心です。実習課題と体調を優先しながら、短い復習を積み重ねましょう。国試の問題演習だけで、実習で求められる学びを置き換えないことが大切です。

  • 実務実習は病院・薬局で各11週間が原則。期間は大学・地区の割り当てで異なる
  • 振り返りは「経験・理解・疑問・次の確認」に分けて短く残す
  • 実習で出会った薬は、薬理・病態・薬物動態の基礎へ戻して整理する
  • 患者・施設の情報は、外部AIやSNSへの入力を含め規則と許可の範囲で扱う

本記事は薬剤師養成を目的とする6年制薬学課程の学習ガイドです。履修時期、試験、進級・卒業要件は大学と入学年度で異なります。所属大学の最新案内を優先してください。学習手順や週間計画は本記事の提案であり、大学共通の必須手順ではありません。

薬学部5年生の学習で優先したいこと

実習前に、大学と施設の案内を確認する

実務実習は、病院と薬局でそれぞれ11週間を原則とし、連続性のある合計22週間で行われます。実習の期は4期に分かれ、第I期は4年次の2月下旬頃以降に始まり、第IV期は遅くとも5年次の3月に終わります。どの期にどの施設で実習するかは大学・地区によって異なるため、実習日程、事前課題、提出物、連絡方法、健康管理、守秘に関する規則を確認してください。学習面だけでなく、通学経路や生活時間を整えることも継続の準備になります。

実務実習の期間と構成実務実習は4期制で、第I期は4年次2月下旬以降に始まり、薬局と病院でそれぞれ約11週間、合計22週間以上の実習を行い、施設の間に2〜4週間程度の準備・振り返り期間がある。4年2月下旬〜第I期の開始共用試験の本試験終了後から実習が始まる約11週施設での実習(薬局または病院)順番は大学・地区の割り当てによる2〜4週準備とふりかえりの期間前半の学びを整理し、後半に備える約11週もう一方の施設での実習合計22週間を下回らない5年3月まで第IV期の終了研究・国試準備と並行して進める
図1 実務実習は4期制・合計22週間(文部科学省のガイドラインによる原則)

事前学習では、大学が指定する内容を優先します。知らない薬の名前を大量に覚えるより、基本的な用語や情報の調べ方を確認し、疑問を指導者へ質問できる形にしておきましょう。実際に行える業務や行動範囲は、大学・施設の指導に従います。

日々の振り返りは、経験・疑問・次の確認に分ける

実習後は「経験したこと」「理解できたこと」「疑問」「次に確認すること」を短く整理します。大学指定の記録様式がある場合はそれに従ってください。長い感想だけで終わらせず、自分が何を理解し、どこを説明できないかを明確にすると、翌日の学びへつながります。

実習の振り返りサイクル実習で経験したことを記録し、理解できたことと疑問を分け、資料で確認してから指導者に質問し、翌日の実習につなげる4段階の繰り返し。1. 経験見学・実施したことを指定様式で記録2. 理解説明できたこととできないことを分ける3. 調べる薬理・病態などの基礎資料で確認4. 質問する確認した資料と残る疑問を指導者に翌日の実習で確かめる
図2 疑問を「調べてから質問する」形にすると、学びが国試の知識にもつながる

例えば、薬の説明を見学して疑問が残った場合、作用、病態との関係、説明の仕方などに分けて整理します。自分で確認した資料と残る疑問を示し、施設が案内する方法・時間に指導者へ質問しましょう。学生の判断で患者への説明や対応を進めないことも重要です。

実習で出会った内容を、基礎科目へ戻して整理する

薬理なら作用点と作用、病態なら正常からの変化、薬物動態なら体内での扱いなど、大学で学んだ知識との接点を探します。一つの経験からすべてを復習する必要はありません。疑問に関係するテーマを一つ選び、資料で確認した後、自分の言葉で説明してください。国家試験の「実務」との結びつけ方は実務の勉強法で解説しています。

医薬品情報の確認は、実習先が指定する資料や公的資料など、出典を確かめられるものを使います。生成AIの回答や検索結果の要約だけで、薬の使い方や患者への対応を判断しないでください。見つけた情報の適用についても、必要に応じて指導者へ確認します。

研究・国試準備と両立するため、予定と情報管理を整える

実習期間中は課題量や通学時間が変わります。毎日長時間の国試演習を固定するより、実習の振り返りと関連する基本事項の復習を、継続できる枠に設定する方法があります。実習がない期間には、研究・提出物と合わせて、学習済み分野の演習を配置しましょう。国試までの年間の進め方は国家試験の年間計画も参考にしてください。

患者・施設の情報は、大学と実習先の規則に従って扱います。氏名を消しただけでも個人を推測できる場合があります。記録、写真、私物端末、クラウド、SNS、外部AIサービス等への入力・持ち出しは自己判断せず、許可された方法と範囲を守ってください。

実習の振り返りを学習へつなぐ

振り返る点 記録する内容 次の行動
経験 指定様式に沿った学びの要点 理解できた部分を説明
疑問 何が分からず、何を確認したか 指導者に具体的に質問
知識の不足 関連する薬理・病態等のテーマ 基礎資料で復習し再確認

一週間の学習計画例|理解度と大学の予定に合わせる

  1. 週の初めに実習課題・研究・提出期限を確認する。
  2. 日々の振り返りで、疑問と次の確認事項を短く整理する。
  3. 関連する基礎テーマを一つ復習し、指導者に確認する。
  4. 週末に課題量と体調を見て、翌週の復習量を調整する。

実習中に疲労が強い場合は、学習量を増やすより、大学や実習先への相談と休息を優先してください。記録や課題がたまったときも、事実を後から作り足すのではなく、指定された方法で相談します。困り事を早く共有することが、実習を続けるための対応につながります。

架空の学習相談例

学生:実習記録を書くだけで、勉強が進んでいない気がします。

講師:記録の中から、説明できなかった疑問を一つ選びましょう。

学生:薬の作用と病態の関係が説明できませんでした。

講師:関連する基礎を確認し、指導者に残る疑問を質問する形にしましょう。

※事例・会話は学習方法を説明するための架空例です。実際の受講生の体験談ではありません。成績・合格を保証するものではありません。

まとめ|今週の課題を一つ決めて進める

5年生の学びは、経験を記録して終えるのではなく、疑問を整理し、調べ、確認する循環で深まります。実習課題、守秘、体調を優先しながら、関連する基礎を少しずつ復習してください。今週は、説明できるようにしたいテーマを一つ選びましょう。

薬学部5年生の勉強でよくある質問

Q1. 実習中も国試問題を毎日解くべきですか?

一律の義務として考えず、実習課題と体調に合わせます。経験に関連する基礎の短い復習も学習になります。

Q2. 実務実習の期間はどのくらいですか?

病院と薬局でそれぞれ11週間を原則とし、合計22週間です。4期制で、どの期にどの施設で実習するかは大学・地区によって異なります。

Q3. 指導者への質問はどうまとめますか?

経験、確認した資料、分かった点、残る疑問を整理し、施設の案内する方法と時間で質問してください。

Q4. 匿名化すれば実習記録をAIに入力できますか?

氏名の削除だけでは判断できません。大学・施設の情報管理規則と許可された範囲を確認し、自己判断で外部入力しないでください。

Q5. 研究との両立が難しい場合は?

締切と作業量を一覧にし、大学の担当教員に早めに相談します。実習先の課題も含めて予定を調整しましょう。

理解度確認テスト10問

記事の要点を確かめるセルフチェックです。各問を開くと答えを確認できます。大学の成績評価や標準化された学力検査ではありません。

問1 実務実習の原則の期間は?

答え:病院・薬局で各11週間、合計22週間です。

問2 実習は何期に分かれていますか?

答え:4期です。

問3 振り返りで分ける内容は?

答え:経験、理解、疑問、次の確認です。

問4 指定様式がある場合は?

答え:大学の指示に従います。

問5 疑問が残ったら何を示して質問しますか?

答え:確認した資料と残る疑問です。

問6 実習経験と結びつける基礎の例は?

答え:薬理、病態、薬物動態などです。

問7 検索の要約だけで対応を判断してよいですか?

答え:いけません。出典と指導者の指導を確認します。

問8 氏名を消せば外部入力できますか?

答え:それだけでは判断できません。規則と許可を確認します。

問9 学生の行動範囲は何に従いますか?

答え:大学・施設の指導です。

問10 疲労が強いときの対応は?

答え:休息と大学・実習先への相談を優先します。

今の課題を整理し、次に取り組む学習を決めませんか

CES薬剤師国試予備校では、薬剤師・専門講師による完全マンツーマン指導と、独自の学習管理ツールを使った計画・進捗管理で、診断→選択→計画→実行→確認→改善の「Act個別学習メソッド」に沿って学習を支えます。福岡校への通学と双方向オンライン授業から選べ、全国から受講できます。公認心理師による学習カウンセリングで、不安や焦りが続くときの相談もできます。5年生からは、実習期間中の短い復習から国家試験対策まで、国家試験対策コース(5年生〜既卒生)で一人ひとりの予定に合わせて支援します。

相談の際は、学年、目標の試験日、成績表、つまずいた問題をお知らせください。

電話受付:月〜土 8:30〜22:00/日・祝 10:00〜18:00 国家試験対策コース(5年生〜既卒生)を見る 受講料を見る

参考資料

制度や教材の確認先を以下にまとめます。勉強の進め方・配分・記録方法は本記事の学習提案で、公式機関が指定する唯一の方法ではありません。

執筆・編集:CES薬剤師国試予備校 講師チーム

監修:岩崎 陽一(株式会社アクト 代表取締役)。医療系の受験・進級・国家試験対策の指導に30年以上携わり、CES薬剤師国試予備校をはじめとする医療系予備校を運営。

最終更新日:2026年10月30日(情報確認日:同日)。制度・日程・学内条件は各公式案内と所属大学の最新案内でご確認ください。運営:株式会社アクト