薬学部1年生の勉強法|基礎科目と定期試験・進級対策の始め方

CES薬剤師国試予備校|薬学部 学年別の勉強法ガイド

この記事の結論

薬学部1年生の勉強は、大学の履修条件を確認し、授業に必要な基礎を補い、短い復習と演習を続けることから始めましょう。ノートを読むだけで終わらせず、自分で説明・解答できるかを確かめることが、定期試験とその後の専門科目への備えになります。

  • 最初に履修要項・シラバスで必修科目、出席条件、試験・再試験の扱いを確認する
  • 化学・生物・数学は、授業で止まった単元だけ高校内容へ戻る
  • 授業後は「思い出す・解く・確かめる」の3段階で短く復習する
  • 1年次の基礎は、4年次のCBTや6年次の国家試験まで続く土台になる

本記事は薬剤師養成を目的とする6年制薬学課程の学習ガイドです。履修時期、試験、進級・卒業要件は大学と入学年度で異なります。所属大学の最新案内を優先してください。学習手順や週間計画は本記事の提案であり、大学共通の必須手順ではありません。

薬学部1年生の学習で優先したいこと

薬学部6年間の中での1年生の位置づけ1年の基礎科目と定期試験から、4年の共用試験、5年の実務実習、6年の卒業試験と国家試験へ続く流れの中で、1年生が土台をつくる時期であることを示す図。1年基礎科目・定期試験化学・生物・物理・数学など専門科目の土台2〜3年専門科目・進級判定薬理・病態・薬剤などへ発展4年薬学共用試験(CBT・OSCE)主に1〜4年次の知識・技能を評価5〜6年実務実習 → 卒業試験・国家試験1年次の基礎が最後まで問われる
図1 1年生は6年間の土台をつくる時期(大学により名称・時期は異なります)

最初に確認するのは、授業と進級のルール

入学直後は時間割だけでなく、履修要項と各科目のシラバスを確認します。必修科目、出席条件、レポート、定期試験の配点、再試験の扱いを一覧にしてください。欠席や提出遅れで評価を受けられなくなる場合もあるため、試験日と提出期限を同じ予定表で管理しましょう。

「1年生なら専門科目はない」とは限りません。早期体験学習や専門領域への導入など、学びの配置は大学によって異なります。各大学のカリキュラムは文部科学省の「薬学教育モデル・コア・カリキュラム」に沿って編成されており、現在の令和4年度改訂版は令和6年度(2024年度)入学生から適用されています。先輩の話は参考にしつつ、今年度の自分の授業案内を基準に準備してください。

化学・生物・数学は、必要な単元へ戻って復習する

化学の物質量や濃度、生物の細胞や酵素、数学の式変形や指数・対数などは、大学で学ぶ内容の前提になります。授業が難しいと感じたら、止まった箇所を一つ選び、高校の基本例題に戻りましょう。未履修科目があっても、すべての参考書を最初から読み直す必要はありません。入学前からの準備については薬学部入学前の勉強とリメディアルで詳しく解説しています。

例えば濃度計算で迷う場合は、用語を理解していないのか、単位がそろわないのか、式変形で誤るのかを分けます。原因が違えば復習する内容も変わります。解けなかった問題と途中式を残すと、教員や講師への質問も具体的になります。

授業後の復習は「思い出す・解く・確かめる」

授業後は、重要語句を三つ選び、資料を閉じて意味を説明します。次に基本問題を一問解き、解説で確認してください。説明が止まった部分だけ資料へ戻ると、「分かったつもり」を見つけやすくなります。復習時間は生活に合わせて決め、まずは続けられる量から始めましょう。

授業後の復習サイクル授業後に重要語句を三つ思い出し、基本問題を一問解き、解説で確かめ、止まった部分だけ資料へ戻るという4段階の繰り返しを示す図。1. 思い出す重要語句を三つ選び、資料を閉じて説明する2. 解く基本問題を一問、途中式も書いて解く3. 確かめる解説と照らし合わせ、誤りの原因を分ける4. 戻る止まった部分だけ資料・高校内容へ戻る続けられる量で、毎回の授業後に
図2 授業後の復習は4段階を短く回す

きれいなまとめノートの作成に時間を使い過ぎる場合は、既存の配布資料に疑問点を書き込む方法もあります。学習の成果はページ数より、自力で説明できた内容や解き直せた問題で確認します。

定期試験対策は、範囲が広がる前から進める

試験前にすべてをまとめて覚えようとすると、複数科目の準備が重なります。シラバスをもとに週ごとの復習範囲を決め、大学から試験範囲の案内が出たら調整してください。大学が利用を認めた過去問は、形式と到達度の確認に使い、正答番号の暗記だけで終わらせないことが大切です。思うような結果が出なかったときは、再試験対策も参考にしてください。

実験やレポートがある場合は、その準備時間も確保します。結果の記載と考察を区別し、指定書式や引用方法を守りましょう。分からない点は提出直前まで抱えず、担当教員の案内に沿って質問してください。

つまずきに合わせた復習の選び方

困っていること 確認する点 次の行動
計算が進まない 単位・立式・式変形のどこで止まるか 高校の基本例題で該当箇所を練習
用語が覚えられない 意味と働きが結びついているか 図と短い説明を組み合わせる
試験前に課題が重なる 提出期限と復習枠が見えるか 一週間の予定に両方を入れる

一週間の学習計画例|理解度と大学の予定に合わせる

  1. 週の初めに授業・提出物・復習枠を確認する。
  2. 授業後に重要語句の説明と基本問題に取り組む。
  3. 週末に誤答を解き直し、残る疑問を質問用に整理する。
  4. 翌週はできた内容を踏まえ、課題量を調整する。
1年生の一週間の学習計画例平日は授業後に短い復習、週末に誤答の解き直しと質問の整理、日曜は休息と翌週の確認にあてる一週間の例。月週の予定確認+授業後の復習(語句3つ・基本問題1問)火授業後の復習+レポートの調べもの水授業後の復習+止まった単元を高校内容で確認木授業後の復習+レポートの執筆金授業後の復習+質問したい問題をメモ土1週間分の誤答を解き直し、疑問を整理日休息。翌週の授業・提出物を確認授業後の短い復習まとめて解き直す日
図3 一週間の計画例(固定の時間割ではなく、大学の予定と理解度に合わせて調整)

例えば平日はその日の授業を短く復習し、週末に複数科目の基本問題を解き直す形から始められます。毎日同じ長さの時間を確保できなくても、取り組む内容を具体化しておけば再開しやすくなります。体調や通学時間も考慮し、無理な予定を詰め込まないようにしましょう。

架空の学習相談例

学生:資料を読むと分かるのに、問題になると解けません。

講師:資料を閉じて、使う用語と単位を説明してみましょう。

学生:molと濃度の意味があいまいでした。

講師:では、その基本例題へ戻り、数値を変えても解けるか確認します。

※事例・会話は学習方法を説明するための架空例です。実際の受講生の体験談ではありません。成績・合格を保証するものではありません。

まとめ|今週の課題を一つ決めて進める

1年生の進級対策は、大学の条件を守りながら基礎と学習習慣を整えることです。まず今週の提出物と、復習する単元を一つ決めてください。基礎の不足が整理できないときは、大学の学習支援やリメディアル指導を相談する方法もあります。

薬学部1年生の勉強でよくある質問

Q1. 1年生から国試問題集が必要ですか?

履修中の授業と基礎の理解を優先します。関連する問題を確認する使い方はありますが、未履修分野まで急ぐ必要はありません。

Q2. 生物未履修だと授業についていけませんか?

未履修だけで判断はできません。大学の指定課題を確認し、授業に必要な基本用語や図から補いましょう。

Q3. 勉強時間は毎日何時間必要ですか?

全国共通の時間数はありません。課題量と理解度に合わせ、説明・解答できる範囲を確かめて調整します。

Q4. 過去問だけで試験対策できますか?

現年度の範囲と評価方法の確認が必要です。過去問だけに範囲を限定せず、理由も説明できるようにしましょう。

Q5. いつ学習相談をすればよいですか?

同じ基礎問題で止まる、課題が積み残る、復習の優先順位が決まらないときは、試験直前を待たず相談してください。

理解度確認テスト10問

記事の要点を確かめるセルフチェックです。各問を開くと答えを確認できます。大学の成績評価や標準化された学力検査ではありません。

問1 最初に確認する学内資料は?

答え:履修要項とシラバスです。

問2 試験日と同時に管理したいものは?

答え:提出期限や出席条件です。

問3 基礎が分からない場合は?

答え:必要な高校内容へ戻ります。

問4 計算の誤りで分けたい原因は?

答え:単位、立式、式変形などです。

問5 復習後の理解はどう確かめますか?

答え:資料を閉じて説明・解答します。

問6 ノートの量だけで理解を判断できますか?

答え:できません。自力で解けるか確認します。

問7 過去問を使うときの注意は?

答え:利用ルールと現年度の範囲を確認します。

問8 レポートで区別したい内容は?

答え:結果と考察です。

問9 現在のコア・カリキュラムは何年度入学生から適用されていますか?

答え:令和6年度(2024年度)入学生からです。

問10 相談時に役立つ資料は?

答え:教材、解けなかった問題、途中式です。

今の課題を整理し、次に取り組む学習を決めませんか

CES薬剤師国試予備校では、薬剤師・専門講師による完全マンツーマン指導と、独自の学習管理ツールを使った計画・進捗管理で、診断→選択→計画→実行→確認→改善の「Act個別学習メソッド」に沿って学習を支えます。福岡校への通学と双方向オンライン授業から選べ、全国から受講できます。公認心理師による学習カウンセリングで、不安や焦りが続くときの相談もできます。1年生は、入学前から1年次の基礎を補うリメディアルコースと、定期試験・進級対策を扱う進級・卒業試験対策コースから選べます。

相談の際は、学年、目標の試験日、成績表、つまずいた問題をお知らせください。

電話受付:月〜土 8:30〜22:00/日・祝 10:00〜18:00 リメディアルコース(入学前〜1年生)を見る 受講料を見る

参考資料

制度や教材の確認先を以下にまとめます。勉強の進め方・配分・記録方法は本記事の学習提案で、公式機関が指定する唯一の方法ではありません。

執筆・編集:CES薬剤師国試予備校 講師チーム

監修:岩崎 陽一(株式会社アクト 代表取締役)。医療系の受験・進級・国家試験対策の指導に30年以上携わり、CES薬剤師国試予備校をはじめとする医療系予備校を運営。

最終更新日:2026年10月30日(情報確認日:同日)。制度・日程・学内条件は各公式案内と所属大学の最新案内でご確認ください。運営:株式会社アクト