「衛生」の勉強方法を徹底解説!薬剤師国家試験対策の重要ポイント

衛生

薬剤師国家試験における衛生の重要性は、出題数からも明らかです。345問中40問が衛生から出題され、全体の11.59%を占めています。この比率は決して小さくなく、衛生の得点が全体の成績に大きく影響することを示しています。

 

この科目は正しく学べば80%の正答率も可能であり、総得点を伸ばすのに効果的です。近年の衛生の問題は、単なる暗記だけでなく、図表やグラフの解析も必要とする「暗記&解析科目」へと進化しています。

この変化は、薬剤師の役割が対モノから対ヒトへと変化したことを反映しており、より実践的な知識と分析力が求められるようになっています。

 

01、過去問演習

過去7年分の既出問題を確実に身につけることが重要です。過去問を解くことで、出題傾向や問題の形式に慣れることができます。また、同じような問題が繰り返し出題されることも多いため、過去問の学習は非常に効果的です。

 

過去問を解いた後は、解答解説をしっかりと読み込み、理解を深めることが大切です。特に間違えた問題については、なぜ間違えたのかを分析し、同じミスを繰り返さないようにすることが重要です。

02、図表解析

グラフや表の読み取り練習を重視することが必要です。衛生では、統計データや疫学調査の結果などが図表で示されることが多く、これらを正確に解釈する能力が求められます。日頃から様々な図表に触れ、その読み取り方を学ぶことが大切です。

 

特に、複雑なデータを簡潔にまとめ、重要な情報を抽出するスキルを養うことが求められます。これにより、試験本番でも冷静に図表を分析し、正確な答えを導き出すことができます。

03、重要項目の把握

保健統計、疫学、感染症、生活習慣病、栄養、食中毒など、毎年出題される項目に注目することが重要です。これらの項目は衛生の中核を成すものであり、確実に理解しておく必要があります。

 

特に、最新の統計データや新しい疫学的知見にも注意を払うことが大切です。これにより、試験で出題される最新のトピックにも対応できるようになります。

04、直前期の対策

試験直前の時期には、暗記が中心となる範囲を重点的に学習することが効果的です。例えば、各種の基準値や法規制に関する知識など、暗記が必要な項目を集中的に復習することで、短期間で効率的に点数を伸ばすことができます。

 

また、問題を解きながら分からない部分を青本で確認することで知識の定着に効果的です。衛生は他の科目と比べて得点しやすい傾向にあるため、重点的に取り組むことで効率的に点数を伸ばすことができます。

05、衛生の学習において特に注意すべき点

①最新の情報への注目

衛生は社会の変化や科学の進歩に敏感な分野です。最新の統計データや新しい公衆衛生政策などにも注意を払う必要があります。

②関連科目との連携

衛生は生物学、化学、薬理学などの他の科目と密接に関連しています。これらの科目の知識を総合的に活用することで、より深い理解が可能になります。

③実生活との関連付け

衛生で学ぶ内容は、日常生活や社会問題と密接に関連しています。ニュースや身の回りの出来事と学習内容を結びつけることで、より実践的な理解が可能になります。

④計算問題への対応

衛生では、統計や疫学に関連する計算問題も出題されます。基本的な計算方法を確実に身につけ、素早く正確に解答できるよう練習することが重要です。

⑤法規制の理解

食品衛生法や健康増進法など、衛生に関連する法規制についても理解を深める必要があります。法律の趣旨や主要な規定について把握しておくことが大切です。

06、効果的学習方法

薬剤師国家試験における衛生の学習は、単なる暗記に留まらず、実践的な知識と分析力を養うことが求められます。

効果的な学習方法を取り入れ、計画的に学習を進めることで、高い得点を目指すことが可能です。

①学習スケジュールの作成

衛生の各項目に対して、どの程度の時間を割り当てるかを計画します。特に重要な項目や苦手な分野には多くの時間を割り当てるようにしましょう。

②要点のまとめ

各項目の要点を自分の言葉でまとめることで、理解度を確認し、記憶を定着させることができます。

③模擬試験の活用

定期的に模擬試験を受けることで、自分の実力を客観的に把握し、弱点を明確にすることができます。さらに新傾向の問題にも触れることができ、本番に向けて対策を取ることができます。

④オンライン資源の活用

オンライン上には多くの学習リソースが存在します。動画講義や問題集などを活用することで、より効果的な学習が可能になります。

⑤復習の重視

一度学んだ内容を定期的に復習することで、長期的な記憶への定着を図ることができます。特に、苦手な分野や間違いやすい問題については、繰り返し復習することが重要です。

⑥実践的な問題への取り組み

単なる知識の暗記だけでなく、実際の状況を想定した問題にも取り組むことで、より実践的な理解を深めることができます。


著者プロフィール

CES薬剤師国試予備校 講師

アメリカの大学・大学院を卒業後、再受験にて薬学部に入学。再試・留年はなく、ストレートで国家試験にも合格。 卒業後は薬局薬剤師を経て、現在はCES薬剤師国家試験予備校の講師。 薬剤師国家試験のゴロサイト『ゴロナビ〜薬剤師国家試験に勝つ〜』を運営中