薬学部ってどんなところ?6年間の学習内容やカリキュラムをおさらいします。
薬学部では、薬剤師国家試験合格を目指して学習を進めるのが基本です。ただ、国家試験を受けるのは6年次の最後となります。1~5年次のカリキュラムをどのようにこなしていけばよいのかを意識することで、国試合格の可能性を高めていきましょう。
薬学部の主な学習内容
薬学部では、高校生物や高校化学の内容よりも詳しく生物・化学などを学習していきます。生命科学や医薬品についての基本的な知識を踏まえ、薬品の使用方法など臨床に役立つ学習が進む流れです。
6年生の薬学部の場合、4年次にCBTとOSCEを受験するのが一般的です。共用試験突破後は臨床実習や卒業研究が中心となり、薬剤師として活躍する上で必要な実践的スキルを上積みします。最後には薬剤師国家試験が待っており、6年次の終わりが近づくにつれて、国試対策に学習の重点が移っていくと考えておきましょう。
薬学部生1年次のカリキュラム
薬学部では、1年次から薬学の基本を学び始めるカリキュラムが多いです。高校で学習した生物や化学の知識がベースとなることもあり、早期から薬学に触れやすくなっています。化学や生物についての知識・理解を確認する講義が設定される場合も多いため、薬学部入試で生物を受験しなかった場合でも対応は可能です。
1年次では教養科目や外国語の学習も行われます。進級や卒業に必要な単位を確実に取得しつつ、薬学への興味や知識を徐々に増やしていってください。
薬学部生2年次のカリキュラム
2年次になると、専門的な薬学の学習がスタートします。2年次から実習型の授業が含まれるカリキュラムも見られ、実践的なスキルを学びモチベーションを高めることが可能です。
2年次までの学習は3年次以降のカリキュラムにおける基礎となる場合が大半です。そのため、最低限の成績で単位を取得して良しとするのでは不十分と考えましょう。あくまでも先に備えて、講義や実習の内容をきちんと習得することが大切です。
薬学部生3・4年次のカリキュラム
3年次以降は実習型の授業が増加します。4年次では5年次以降の実習に備えた事前学習がカリキュラムに入りやすいです。薬学に関する専門知識を完成させて実習に備える時期と言えるでしょう。
加えて、CBTとOSCEの2つの共用試験に準備する必要があります。進級に必要な最低限の学習だけをしてきた人は、共用試験突破に苦労しやすいです。3年次に入った段階で、4年次にCBTやOSCEを受けることを意識した学習姿勢をとることをお勧めします。
CBT・OSCEとは?┃特定非営利活動法人 薬学共用試験センター
薬学部生5・6年次のカリキュラム
5年次からは、本格的に臨床実習を行うことになります。薬局や病院で実際に薬剤師業務に関わることで、現場で仕事の雰囲気を味わうことが可能です。薬剤師には単に薬学の知識が求められるだけでなく、薬剤を使用したり、薬物治療を行ったりする患者とのコミュニケーションも必要です。臨床実習を通じて、信頼される薬剤師を目指しましょう。
また、研究室において卒業研究にも取り組みます。自分が特に強い関心を抱く分野などについて、詳しく研究してみましょう。卒業後に薬剤師ではなく、薬学の研究者を目指す場合は特に卒業研究が重要です。
さらに、薬剤師国家試験対策も進めておきたいところです。薬学部によって国試対策の充実度は異なるため、まずはカリキュラムをチェックして、どの程度の対策をしてもらえるのかを把握してください。大学での国試対策が不十分なら、薬剤師国試対策予備校の利用も検討してみてください。1年次など早い段階から、進級など国試対策以外の場面でも役立てることができます。