薬学部を目指す方必見!全国の薬学部をご紹介
薬学部は、私立大学を中心に全国に70以上あります。ジェネリック医薬品を含め新たな医薬品が多数登場するなど、薬剤師が果たすべき役割はより重要になっているともいえるでしょう。そこで、薬剤師の養成に大きく貢献している、全国の薬学部の数や地域、臨床や国試対策などについて見ていきましょう。
全国の国公立薬学部・私立薬学部の数や地域
2020年時点で、全国の75大学で薬学部が設置されています。国公立薬学部は比較的少なめで18大学、私立薬学部が57大学です。薬学部に進学するなら、私立薬学部が選択の中心になると言えるでしょう。
もっとも、国公立薬学部は北海道大学から長崎大学、熊本大学、九州大学まで全国各地に点在しています。そのため、どの地域に住んでいる場合でも、自宅から一定の距離に国公立薬学部がある人が多いはずです。数の少なさから国公立薬学部の存在を軽視するのではなく、まずは通いやすそうなところがないかチェックしてみてください。
いっぽう、私立薬学部については人口の多い大都市圏に集中しています。ただ、奥羽大学薬学部と医療創生大学薬学部がある福島県のように、三大都市圏以外でも複数の私立医学部を抱える県が見られます。慶應義塾大学や立命館大学など、全国的に知名度が高い総合大学に設置されている薬学部も少なくありません。
全国薬学部の臨床・研究施設の充実度
薬学部での学びは、薬剤師国家試験に合格することだけを目的にしているわけではありません。より良い薬剤師になるためのスキル磨きのほか、薬学の発展に貢献できる人材を養成することも目指されています。医学部と比べて学習カリキュラムにやや余裕を持たせやすいこともあってか、卒業研究などにも積極的に取り組ませる薬学部も多いです。
臨床や研究への具体的な取り組みを見てみましょう。北里大学薬学部では、附属病院で実際に活躍する薬剤師による授業が行われているほか、毎年医療の現場に触れられる実習を設けており、臨床実習に前向きです。
また、九州大学薬学部は、研究施設にも魅力があります。 産官学連携創薬育薬センターや薬用植物園 を有しており、多様な研究を行いやすい環境です。大学HPでは研究分野ごとの具体的な研究テーマが示されていることからも、研究に力を注いでいる様子をうかがえます。
薬学部ごとの国試対策について
6年生の薬学部を卒業すると、薬剤師国家試験の受験資格を得ることになります。薬剤師の資格を取得しておくと、病院への就職はもちろん、ドラッグストア等での勤務でも役立つ場合があります。薬剤師資格を取るために重要なのが国試対策です。薬剤師国試専門予備校などの助けを借りても良いですが、やはり大学でも国試対策に取り組みやすい環境が望ましいと言えるでしょう。
立命館大学薬学部では、国試直前に限らず、1年次などでもキャリアセンターの支援を受けて国試対策や卒業後の進路について相談することが可能です。総合大学の薬学部の場合、キャリアセンター等が充実している場合も多く、幅広い進路について相談しながら、国試対策をどの段階で、どの程度行うのか計画を立てていくことができます。
また、福岡大学薬学部は、薬剤師国家試験の合格率を公表しています。新卒生のデータでは、第101回国試が94.34%、第102回が91.78%、第103回が91.8%といずれも9割を超える合格率となっており、8割台半ばの全国平均値を上回っています。このように、国試合格率が高めの薬学部では、授業が国試合格につながる有意義な内容であったり、学習モチベーションを高めるカリキュラムが組まれていたりする場合が多いです。