【2026年】第111回薬剤師国家試験 新傾向問題の解説 問255 薬理
第111回薬剤師国家試験で特徴的だった「新傾向の問題」や「これまでにない聞かれ方をした問題」をピックアップして紹介していきます。
問題文
問題の概要
実臨床で行われている「保険適用外」での薬物使用について、その根拠となる機序を問う問題が初めて出題された。現場の状況を意識した一歩踏み込んだ内容である。
正答
2, 4
解説
ビソプロロールはβ1受容体遮断薬であり、アデニル酸シクラーゼを阻害し cAMPを減少させるため、カテコールアミン系強心薬には応答しにくいと考えられる。そのため別経路からcAMPを増加することで強心効果の期待できる薬剤を選べばよい。
1:× インスリン受容体を刺激しても強心作用は期待できない。
2:〇 グルカゴン受容体を刺激すると、アデニル酸シクラーゼを活性化しcAMPを増加させることで、真収縮力が増強する(β受容体非依存的)。
3:× イバブラジンの作用機序の説明であるため、心拍数を減少させる。
4:〇 ミルリノンの作用機序の説明である。ホスホジエステラーゼ阻害によりcAMPの分解が抑制され、cAMPが増加することで心収縮力が増強する(β受容体非依存的)
5:× アデニル酸シクラーゼを阻害すると、cAMPが低下するため、強心作用を低下させる。

