【重要】第115回(2029年度実施)から薬剤師国家試験は「5科目」へ|2科目減の本当の意味と、今からの対策
2026年1月、薬剤師国家試験の見直し方針が報じられました。ポイントは、現行の枠組みから再編され、第115回(令和11年度=2029年度実施)から「5科目」へ移行する見込みであることです。 ただしこれは「簡単になる」改革ではありません。改訂モデル・コア・カリキュラム(学修成果基盤型)に合わせ、領域横断・統合的理解を問う方向へのシフトです。
本記事は、報道内容を起点に、厚生労働省の一次資料(案を含む)を根拠として整理しています。制度は今後、正式決定・公表の過程で表現や細部が更新される可能性があります。
1. いつから変わる?対象はどの学年?
厚生労働省の資料では、改訂モデル・コア・カリキュラムが令和6年度(2024年度)入学生から適用されていることを踏まえ、 その学生が初めて受験する第115回(令和11年度=2029年度実施)から本方針を適用する、という整理が示されています。
2. 新しい「5科目」はこれ(旧7科目→新5科目へ再編)
現行の科目構成(7科目)を、改訂モデル・コア・カリキュラムの大項目(B〜F)に対応させて、次の5科目へ再編する方針です。
- 社会と薬学
- 基礎薬学
- 医療薬学
- 衛生薬学
- 臨床薬学
また、大項目A「薬剤師として求められる基本的な資質・能力」および大項目G「薬学研究」は、独立した科目としては立てない一方で、 「薬学研究」は問題作成時の要素として出題し、課題発見・問題解決能力を評価する方向性が示されています。
3. 「CBTで基礎薬学を代用」は見送り(基礎は国試で引き続き問われる)
受験生が特に気になるのが「基礎薬学(物理・化学・生物)をCBTで代用するのか」という点ですが、 厚生労働省資料では、CBTと国家試験は性質や求める能力が異なるため、現時点では代用は難しいという結論に至ったと整理されています。
つまり、基礎は国試で問われ続ける前提で準備が必要です。
4. 出題形式・問題数はどうなる?(案:合計335問、実践は複合問題のみ)
厚生労働省資料には、科目別・区分別の出題数(案)が示されています。
- 必須問題:90問
- 一般問題(薬学理論問題):125問
- 一般問題(薬学実践問題):120問
- 合計:335問
さらに重要なのが、一般問題(薬学実践問題)は複合問題のみ出題と明記されている点です。 今後は「知識を単発で当てる」よりも、症例・状況・制度・安全性・倫理などを束ねて判断する力がより問われやすくなります。
5. 過去問はどうなる?(良質な既出問題を約20%活用の方針)
基本方針(案)では、質担保の観点から、良質な既出問題を20%程度活用する方針が示されています。 改革後も過去問演習は重要です。ただし、暗記としての周回ではなく、統合・応用の訓練として使う必要があります。
6. 受験戦略はどう変えるべきか(CES提案)
6-1. 第114回までの受験生:現行制度で合格点の最短ルートを優先
制度改正が本格適用されるのは第115回以降の見込みです。現行受験生は、現行の出題傾向と合格戦略を最優先にして構いません。 情報収集はしつつ、過度に振り回されないことが重要です。
6-2. 第115回世代(2024年度入学〜):早期から「統合型の勉強設計」へ
5科目化の本質は科目名の変更ではなく、領域横断で「使える知識」に統合することです。 CESでは、複合問題(統合問題)を軸に、次の順序で学習を設計することを推奨します。
- 基礎薬学:概念・原理で理解する(理由が説明できる状態まで)
- 医療薬学:病態→薬理→薬剤→治療選択を一本の線でつなぐ
- 臨床薬学:実務を手順暗記で終わらせず、安全性・根拠・判断基準で整理する
- 社会と薬学/衛生薬学:制度・疫学・公衆衛生を現場判断へ接続する
CESの個別指導では、弱点診断→単元補強→複合演習→解き直し設計まで一気通貫で最短距離を組み立てます。 制度変更後ほど、学習の設計力が得点差になります。
7. よくある質問(FAQ)
Q1. 本当に5科目になるのはいつから?
A. 厚生労働省の基本方針(案)では、第115回(令和11年度=2029年度実施)から適用と整理されています。
Q2. 基礎薬学はCBTで免除されますか?
A. 代用は現時点では難しいとされ、見送りの結論です。基礎は国試で問われ続ける前提で準備が必要です。
Q3. 実践問題はどう変わる?
A. 一般問題(薬学実践問題)は複合問題のみ出題とされています。統合的に判断する力がより重要になります。
Q4. 過去問は意味がなくなる?
A. 良質な既出問題を約20%活用する方針が示されています。過去問は引き続き重要ですが、統合・応用の訓練として活用するのが効果的です。
参考資料(情報源URL)
- CBnews(報道):https://www.cbnews.jp/news/entry/20260109172717
- 厚生労働省(掲載ページ):https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_67981.html
- 厚生労働省(資料1:基本方針(案)PDF):https://www.mhlw.go.jp/content/11121000/001621924.pdf
- 厚生労働省(資料2:留意事項(案)PDF):https://www.mhlw.go.jp/content/11121000/001621733.pdf
