【薬たまコラムvol.6】あと50日!薬剤師国家試験直前対策《現役生編》

現役生の国試直前対策

 

薬学部現役生の薬剤師国家試験直前対策

 薬学生の皆様、こんにちは。年が明けるといよいよ国試が近づいてきた実感が強くなりますね。

 現役生は卒業判定にかかわる大切な卒業試験に臨みながら、同時に国家試験の勉強にも追われることとなり、大学生活において最も大変な時期に入ります。

 そこで今回は、特に現役生について、この時期の国試直前対策法をご紹介しましょう。

 

 

【何よりも優先すべきは卒業】

 現役生の皆さんは、1月後半から2月初旬にかけて行われる卒試対策をしながら、国試の勉強もしなければなりません。試験範囲は同じとはいえ、各大学によって卒試の難易度は変わりますから、何を優先すれば良いのか悩んでしまう方もおられるでしょう。

 しかし改めて考えてみてください。何よりも優先すべきは「卒業」なのです。大学の卒業資格を得ることができなければ、国試の受験資格が与えられないからです。

 どれだけ国試の過去問で合格圏内に入っていても、大学の卒試に合格しなければ国試を受けさせてもらえません。そこで、やはり卒試が終わるまでは卒試に集中し、無事に卒業資格を得られたら、その時から最後のもう一踏ん張りで、国試の勉強に集中しましょう。

 ちなみに、卒業試験は国試よりも担当の先生の好みが出ます。先生がボソッと言ったことや先生の好きな単元が出題されることが多いので、普段の授業をよく思い出し、定期試験の見直しをしましょう。

 

 

【現役生が特に注意すべきこと】

 「まず卒業を確定させることが何よりも大事である」とはいえ、国試の対策も同時並行で多少がしておかないと不安だという方も多いでしょう。そんな時には卒試が終わるまでは、卒試:国試=6:4くらいのバランスで勉強されると安心ではないでしょうか。

 しかし、卒試が終わり、卒業判定会議で卒業資格を得られたら、状況は一変します。

 そこで、次に現役生だからこそ陥りがちな落とし穴や注意点についてご紹介しましょう。

 

(1)友達との勉強は最低限にとどめる

 薬剤師国試は受験のように人数で切られることはほとんどなく、得点によって決まるので、「受験者=ライバル」ではありません。だからといって、ダラダラと友達と机を並べて勉強していると効率が悪くなりやすいです。

 大学の図書館や自習室で友達と勉強する場合は、「一人で集中して勉強する時間」、「友達と一緒に勉強する時間」、「休憩時間」を決め、心を鬼にして、友達とコミュニケーションを取る時間は削る覚悟が必要です。

 

(2)怪我や病気に注意し体調管理を徹底!たまに息抜きも!

 この時期は風邪やインフルエンザが流行するシーズンです。外出する場合はマスクなどで予防を徹底しましょう。またウインタースポーツのシーズンですが、今年はスキーやスノーボードなど怪我をしやすい遊びは控えましょう。今の時期はしっかり睡眠をとり、生活リズムを崩さないようにすることも大切です。

 現役生は、既卒生よりも連続して6年間勉強し続けてきた実績があります。だからこそ、うまく休息を取れず、無理をしやすくなってしまいがちです。そこで、生活にメリハリをつけるためにも1週間に1回、半日だけ遊んだり休息を取ったりして、勉強以外のことをする時間を少しだけまとめて取りましょう。

 

 

【特に気をつける科目の勉強法 -4つのポイント-】

 国試直前は、問題数の多い薬理や薬剤、臨床系の科目を重点的に勉強し、しっかり得点できるようになっておくことが最も大切です。

 

(1)今更まとめノートは不要!

 テキストや過去問を何度も繰り返す方法も有効ですが、たまに、「まとめノート」を作り始める方もおられます。

 科目ごとの「まとめノート」は見やすく、大事なポイントを絞って書いて行くので良いのですが、今の時期からまた始めるのはお勧めできません。まとめノート作りに時間をかけてしまう方は、書いて満足するタイプの方に多いので要注意です!これまでのノートやテキストをまとめノートにして書き込んでいくほうが効率的です。

 

(2)友達と確認し合うと「抜け」が見つかりやすい!

 また、苦手分野や深く理解できていない箇所が気になる場合は、休憩時間などに友達とお互いに作用機序などを確認しあったり、質問し合ったりする方法がおすすめです。ただし、前述の通り、友達とばかり勉強しないように注意し、一人で黙々と進める根気と粘り強さも重要なので、なるべく早い段階で「抜け」の確認はしておきたいものです。

 

(3)モチベーションをキープするために得意科目も勉強する!

 苦手問題や必須問題ばかりしていると辛くなるので、得意な問題やとけた問題も所々に入れて、モチベーションをキープするのも大切です。

 

(4)予備校を上手に活用する!

 どうしても不安な場合は予備校の直前講習を受ける、予備校の先生に質問するなどの方法も検討しましょう。

 大学の先生はあくまで科目ごと担当なので「きっと合格するよ!」とは、なかなか言ってくれません。一方、友達は「大丈夫だよ〜!」と軽く言ってくれるでしょう。だからこそ、不安にかられます。しかし、予備校の先生なら、模試の結果や普段の勉強態度から「○○ができるようになったから、きっと大丈夫だよ!」と根拠を明確にはっきり伝えることができます。これが予備校を利用するメリットです。

 

≪まとめ≫

 いかがでしたか。今回は現役薬学生さん向けに国試直前対策、卒試との勉強のバランス、現役生ならではの注意点についてご紹介しました。

 泣いても笑ってもあと50日。最後まで諦めずに頑張りましょう!