【薬たまコラムvol.7】あと1ヶ月!第103回薬剤師国家試験直前対策≪既卒生編≫

既卒生の国試直前対策

 

薬学部既卒生の薬剤師国家試験直前対策

 こんにちは。薬剤師国家試験まで、いよいよ残すところ1ヵ月という時期に突入しました。既卒生の皆さん、風邪やインフルエンザ対策は万全でしょうか。

 今回は、現役生とはまた違う緊張感を持たれている既卒生の皆さん向けに、国試直前期の国試対策や心構えについてまとめました。

 

 

(1)前回の失敗を冷静に分析する

 既卒生で国試浪人中の方の中には、苦い経験があるからこそ、直前期の今、悩みながら勉強されている方もおられるでしょう。しかし、皆さんは6年間という他の学部よりも長い期間、遊びたいのを我慢してしっかり勉学に励み、卒業試験を無事通過し、薬学部を卒業できる根気と粘り強さを備えておられる方なのです。

 とはいえ、何が原因で前回の結果があるのかということは冷静に分析しておいて損はありません。苦い経験を繰り返さないためにも、今のうちにメンタルが原因なのか、際立って苦手な分野の対策が甘いのかなど、原因を見極めて直前期の勉強に取り組みましょう。

 

①メンタルが弱い方

 おそらく、国試本番に体調管理が万全ではなかった、会場の空気や雰囲気に飲まれてしまった、マークミスをしてしまったなど、普段とは違う環境に加え、結果によっては頑張ってきた就職活動すら白紙になってしまう可能性があるというリスクにメンタルがついていかずに残念な結果になってしまった方がほとんどではないでしょうか。

 でも、それなら今回は、経験者となるわけです。気持ちを強く持って、現役生よりも試験の会場の雰囲気や、流れをわかっている者としてドーンと構えることができるので、大多数の受験者より有利だと思いましょう。もし受験会場が以前と違う場所なら、今のうちに一度、会場に行ってみて、場慣れしておくと、より安心できるでしょう。会場となる大学の食堂を訪れてみるのも気分転換になりますよ。

 

②特定の分野の得点率が極めて低い方

 直前期の試験勉強は、基本的には過去問や頻出問題をどんどんこなしていき、確実に得点できる問題を増やすことが大事です。 しかし、得意な領域と不得意な領域の差が激しく、足切りで残念だったという方は、満遍なく得点できるように、苦手分野を勉強する際には、足切りに引っかからないか、自己採点でしっかりチェックしましょう。 ただし、103回国試については足切りが緩和されています。油断大敵ではありますが、素直に喜んで、前向きに頻出問題からどんどん解いていきましょう。

 

 

(2)今は就職のことは考えない!

 既卒生の方は、国試の勉強をしながら、「もし合格したら…」と、就職に関する心配が頭をよぎり、悩まれる方も多いでしょう。しかし、今の時期は試験勉強のラストスパートです。 就職については一旦考えないようにして、とにかく国試に集中しましょう。合格後のことは、合格後にゆっくり考えれば良いのです。

 

 

(3)アルバイトは一旦休んで国試に集中!

 現役生のように、大学に通っていない分、アルバイトをしながら国試の勉強をされている方は、休みを取れるなら思い切って取り、この時期は朝から晩まで集中して勉強しましょう。病気や怪我の予防にもなります。もしも休暇を取れない場合は、一旦辞めてしまっても構わないくらいの気持ちで試験勉強に集中すべきです。 もしも国家試験に合格し、薬剤師になれば、おそらく今のアルバイトよりも好待遇のアルバイトが見つかります。 目先の収入よりも、国試に合格することを第一に考えましょう。

 

 

(4)予備校生は直前講座を受講しよう!

 予備校生については、予備校がこれまでの模試結果を熟知してくれているので、基本的には講師のアドバイスを受け、必要な直前講座を受講しながら、自宅で過去問や領域別問題集を解いていきましょう。

 

 

(5)モチベーションの保ち方と直前期の勉強法

 現役生のように卒論や卒業試験を抱えながらの国試ではありません。国試に向け、一日中、自分の好きなスケジュールで動くことができるので、それをメリットと前向きに捉えてモチベーションを維持するようにしましょう。

 この時期、今更、青本や教科書をゆっくり見直している時間はありません。過去問や領域別問題集で頻出問題、特に領域別問題集を漏れなく確実に得点できるように、暗記するぐらいの気持ちで何周も繰り返しやることが大切です。

 また、国試はマークシート方式で選択問題です。正誤を選択する際には、設問を読みまちがえずに内容を把握するための「慣れ」と、消去法で確実にわかるものから解いて、選択肢を狭め正解に持っていくという「テクニック」も必要です。過去問を解く場合は、必ずマークシート方式で練習しましょう。マークシート用紙は書式をコピーや印刷で何部か準備しておくと安心ですよ。

 

 

≪まとめ≫

 既卒生は、合格率だけ見ると確かに厳しく感じ、自信をなくしてしまう方もおられるでしょう。しかし、国試は残念な結果となっても、薬剤師免許を必要としない職場で一旦仕事に就きながらチャレンジを続けている方もおられます。 正社員として勤務しながらの資格試験勉強が厳しいのは薬剤師に限ったことではありません。 だからこそ、1〜2月は、国試の勉強に専念できる環境をきちんと整えて、最後まで諦めないで対策し、当日はベストを尽くしましょう!